前の学校の友達には、お母さんの再婚のことは話してあったから、転校のこともすんなりと受け入れてくれた。
そして、私、咲良、じゃなかった。。。
そして、私、神宮寺ミカは今日から、カナタとハルヤさんと一緒の高校、桜坂高校に転校するのです。
高2になってまた新しい制服か…
なんかワクワクする!
新しい友達できるかな。
みんなどんな人たちだろ?
楽しみ♪
カナタとは同じ学年だけど、クラスは離れてるみたい。
カナタは1組、私は2組なんだって。
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「転校生を紹介する。
知ってる奴も多いと思うが、
神宮寺カナタの義理の兄妹の
神宮寺ミカ だ。
色々わからないことがあると思うから、みんな教えてやってくれ。
席は、近藤の隣な。」
「ミカちゃん、はじめまして〜!
近藤サヤです!
サーヤってみんなに呼ばれてるから
ミカちゃんもサーヤって呼んでいい よ!」
『OK!サーヤよろしく!
私のことはミカって呼んでね〜!』
「ん、OK!
ミカよろしく!」
なんか上手くやっていけそうな気がするな♪
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「ミカちゃんってやっぱり神宮寺兄弟と喋ったりするの?」
『んー…そんなにかな笑』
「神宮寺兄弟で誰がタイプ〜?」
『わかんないよ笑』
「でも一緒に住んでるんでしょ?」
『うん、まぁね…』
「きゃー!1つ屋根の下って感じ?」
『そういうのじゃないから!!』
休み時間は女子に囲まれ、
いろんなことを聞かれて、
疲労度MAX…
「ミカおつかれ〜
ほれ、ジュース!」
『サーヤありがと〜!
サーヤは他の子みたいに聞かないんだね笑』
「だってイケメンとか正直どうでもいいし〜、私は筋肉イケメンが好きだから☆」
『サーヤと喋ってると楽〜笑』
「そう言ってもらえて光栄です〜笑笑」
こんな調子でどうにか私の疲労もサーヤのおかげでマシになったのだった。
帰りのホームルームが終わって、帰る準備をしていると、教室のドアの方から、黄色い歓声が。
「きゃーかっこいい〜」
「カナタくーん!」
そして、その歓声をかき分け、
やってきた人物。
「おい、ミカ
帰んぞ。
はよ来い。俺を待たせんな。」
出たよ俺様王子様カナタ様
その瞬間、女子の視線が私に集まった。
「いいなーカナタくんと一緒に帰れるなんて〜」
「なんかずるいよね〜」
「羨ましいよね〜」
「ね〜」
そんな会話が女子の中から聞こえてくる。
やだな…
「おい、あんま気にすんなよ。」
ぽんっ
頭をカナタにふわっと叩かれた
「あんなざわざわ気にしてたらお前これから生きてけねぇぞ?」
この瞬間、私のこれからの学校生活を、少し悟らされた私だった。
「だからお前は俺にちゃんとくっついてこればいいんだよ。
わかったか?」
『は、はい!』
「wwそんな固まんなってww」
あっカナタが笑った。
綺麗な笑顔
あの俺様な雰囲気からは考えられないような、
かっこよくて、かわいくて、綺麗な笑顔をするんだなカナタは。
新しいカナタを見つけた私でした。
「『ただいまー。』」
私とカナタが家に着くと、なんと、お母さんが家にいた。
あんなに仕事ばっかだったお母さんが変わったんだなぁ…
「おかえり〜ミカ、カナタくん。
今日ね、カツヤさん、
あっお父さんって言った方がいいかしら。
がね、帰ってきたら、少しお父さんと私から話したいことがあるの。
だから、夕飯食べ終わったら、少しリビングにいてもらってもいいかな?」
「いいっすよ。」
そうどうでもいいかのように一言だけ言って、
スタスタと自分の部屋にカナタは上がっていった。
「カナタくんクールねぇ。
ミカは大丈夫?」
『うん、いいよ。
でも、宿題あるから早めにね。』
「ミカ、学校どう?」
今までお母さんにこんなこと聞かれたことなかったから、少し戸惑った。
『だ、大丈夫だよ!
友達もできたし、楽しいよ♪』
「そっか、よかった。
困ったらカナタくんに助けてもらいなさいね。」
あいつに助けてもらうと、いろいろ厄介そうだけどね…
『うん、わかった。
じゃあね。』
そう言って私も自分の部屋に上がっていった。
お母さんとあんなに話せたのが、久々すぎて、嬉しさと戸惑いが心の中でごちゃごちゃしていた。