それは、5月の連休明けでした。
そろそろ本格的に暑くなるなーなんて、ぽけーっと考えていました。


「…橋本さん、一緒に帰らない?」


机の中の教科書類をカバンに詰めている時。
いきなり、隣の席の男の子に帰りを誘れてしまいました。


「は、はい…?」


私を誘った彼は、
雨宮天智くん。
5月の席替えで、隣の席になった。
寡黙で、真面目なイケメンさん。

そんな彼に話しかけられて、思わず驚いてしまったのです。