入口で入館証なるものを受け取り、首にそれを引っさげていざスタジオ内へ。



長い廊下にいろんな扉、1人にされたらあっと言う間に迷子になってしまいそう。




「おはようございます」



「おはよう雨宮くん!今日はよろしくね…って今日は子連れ?」




「ええ、遠い親戚の子です」




"子"連れって言われるほど子供じゃないのに…。




顔見知りのカメラマンさんなのか、お目当てのスタジオに入るなり普通に会話をしてる雨宮さんの背中をさり気なく睨みつけてみる。




「でも雨宮くん、今日はちょっと刺激が強すぎるんじゃない?」



「…はい?」




「あれ、今回の特集聞いてない?」




「……睦月」




「あ、言ってなかった?」




おかしいなぁ、と首を傾げるカメラマンさんの声にぐるりと振り返った雨宮さんの鋭い視線は睦月さんに一直線。





「RinRin特別号、男の色気特集」




「色……!?」