「…ちょっと、どういうこと」





そして約束の日。




車で迎えに来た睦月さんは眉間にシワを寄せて雨宮さんと私を交互に見る。




「こいつも連れていく」



「何勝手なこと言ってんのよ。仕事よ、仕事!遊びじゃないんだって」



「睦月、お前昨日の夕飯は何だったか覚えてるか」




「っ、それとこれとは別!!!」





がしがしと頭を掻きながらため息をつく睦月さんに申し訳なくなってきた。きたけど、でも。




「別にこいつは邪魔にはならんだろう」



「わっ」




「俺の肘置きだ。持っていく」




突然雨宮さんの肘が頭に降って来て、勝手に肘置きにされた。重たい。



でも「俺の」っていう響きに無駄にときめいてしまって、肘置きだけど。



「……絶対絶対うろちょろしないでよ」




なんとか同行させてもらうことになった私は、大人しく車に乗りこんだ。