向こうの道から七宮くんがやってきた。


私は咄嗟に公園のトイレの影に隠れた。


そして、公園内に入ってきた七宮くんは真っ直ぐ石像の前に向かった。


まさかとは思うけど…



そして七宮くんは石像の前で目を瞑り手を合わせた。




…勝利祈願……。



七宮くん、覚えていたんだ…。


七宮くんは幼馴染である私の存在とこの公園のことをすっかり忘れ去っていたと思ってたのに…。



とても、嬉しかった。



赤く染まった空を見上げる。



…明日、勝てるかな。

…勝てるよね。

…絶対に勝つから。