特別班の人たちはみんな國分さんみたいな人だって聞いてるから、できれば航とは関わらないでほしいな…。

私も関わりたくないけど、そもそも関わる機会がなさそうだから一先ず安心かな。


何人くらいの集団なんだろうか?
ぞろぞろいたら怖いよね。



「もういいですよね?失礼します。ゆーちゃん行くよ」


両親にペコっと頭を下げて足早に去っていった。

山野さん、私を助けに来てくれたんだよね…?
ちゃんとお礼言わないと。


「私も…失礼します」


引き止められなかったから出たけど、去り際にチラッと見た両親は、冷たい目をしていた。



「山野さん!!」


前を歩く山野さんを呼び止めた。


「あの…ありがとうございました」


「いいえ。たまには帰ってあげたら?どんな親でも心配くらいすると思うよ」


「いや…心配っていうか…」


私の両親の場合は自分の名誉とかを気にしてるだけなんだよ。

自分の子どもがちゃんと働いてないと格好がつかないから。


「事情はそれぞれあるから聞かないけど、ギスギスしたまま離れるとお互いストレス溜まるし、悪循環」


「…はい」


まぁ、どうせ他人だから私の思いなんて分からないんでしょうね。