って、そんな簡単に電話を貸してくれるはずもなく。

2度目のお説教タイムです。
しかも、お隣にはパソコン作業中の航がいる。


最悪。





「報告、連絡、相談もできなきゃ確認もできないのか。よくここまで生きて来られたな?そろそろ死んでいいぞ?お前が死んでもだっれも困らない。あー、ここで死ぬなよ?どっか森の奥で誰にも気付かれないように死んでくれ」



怒ってるというより呆れてる感じでスマホゲームをしながら暴言を吐かれた。



「さっき言い忘れたんだが、お前の親が毎日電話でうるさいんだよ。娘はちゃんと働いてんのかって。昨日までは仕方なく嘘をついてやってたが、今日はありのままを話しておいたからな。遊びに来てるみたいにふざけてますって。そしたら今夜お店に伺いますってよ。
お前の親、過保護なんだな。だからそんなんに育ったのか?1人じゃ何にもできないガキみたいに毎日問題起こしやがって。いい加減にしろよ」



なんだ、やっぱり怒ってるんじゃん。
ヤクザさんみたいに睨まれて怖いんだけど。


てか、親から電話って何、初めて聞いたんだけどいつから?


本当、勝手なことはやめてほしい。



「今夜20時、ここに来い」



20時って、え、あと40分しかないじゃん。


って、なんか私を追い出そうとしてるけど、電話を借りに来たんだよ。
追い出さないで。



「すみません、電話借りていいですか」


「こいつにやらせるからお前は死んで来い。お前には何も任せられない」


いちいちむかつく言い方して。
本当うざいな。


航にやらせるって、私の仕事なのに。



チラッと航を見ると若干苦笑いして手でオッケーを作っていた。

優しいんだから。



「よろしくお願いします。失礼しました」