休憩室に入れば楽しそうにババ抜きをやってる所と、ビンゴ大会をやってる所があって。

今日も楽しそうだなぁと心が落ち着く。


ほんと、なんでこんなに仲良いのかな…。




ガチャン


って思ったばっかりなのに、なんか今、すごい音でドアが閉まったけど、何?


ロッカー室のドアの目の前で後ろを振り向くと、そこにはまるで不機嫌ですと言っているかのような山野さんがいて…。

どうやら誰かを探しているみたい。

部屋中を見渡す山野さん。
誰を探してるの?



「あいつは」


「りんちゃん?」


別れてからはいつもあいつと呼んでいるから逆に分かりやすい。

近くにいた佐久間さんが聞いたら頷いた。


「家事が溜まってるからってそそくさと帰ったよ?」


「あんのクソ女、家事より仕事だろクソ」


今、クソって2回言ったよ。


「どうしたの?」


みんな気になるみたいで山野さんを見た。


「発注かけとけって言ってんのにやらねーんだよ。レジ閉めもやってなかったし。馬鹿なのか」


元カノなのに。
元カノ、だから…なのかな。


すっかり他人みたいになっちゃって、人間不信になりそうだよ。


別れたらこんなに簡単に変わるものなの?

それなら私は誰とも付き合いたくないな。
航にも、馬鹿なのかって言われる時が来るのかな。