帰宅してコーヒーを飲みながら、しまから聞いた話を思い返してみる。


・あたしは会社のお偉いさんたちの飲み会に参加したらしい。
なぜかは分からないけどとりあえず行ったらしい。

・お堅い話ではなかったからどんどんお酒が進んであっという間に泥酔したらしい。

・あたしの右隣には奏太がいたけど、左隣には本社の前田さんという人がいて、どうやらその人にときめいた的なことを言ったらしい。

・飲み会が終わって奏太に「帰ろう」と引かれた手をはたいて「あたしゃあお前とは別れる!」と宣言して前田さんにしがみついたそう。

・最初は、いつものやつだとめんどくさそうにあたしを引っ張っていたらしいけど、あたしがあまりにも奏太を嫌いだとアピールするから、奏太も機嫌を悪くしてしまったらしい。

・前田さんも追い返そうとしてたみたいだけど途中で諦めてとりあえず預かるという形であたしとホテルに行ったそうで。

・後日、あたしが寝てる間に奏太が迎えにきてくれて無事に帰還したそうだけど、どうやら、してしまった後だったそうだ。

・それに怒った奏太が前田さんに抗議したらしいけど、「人間、性欲には勝てないよ。林さん綺麗だから。しかもあっちから誘ってきたんだよ?最高の夜だったな、あんな若い子と…」なんて言われてしまったらしく、何も覚えていないあたしを責めることもできずにムシャクシャしていたんだそう。


まぁ確かに、何も覚えてないんだから怒られたってあたしがブチ切れて大喧嘩に発展するだけだろうし。
まぁ、今も大喧嘩中だけど。




それにしても、困ったな。
事情を知ったはいいけど、当時の気持ちが分からないから弁明のしようがない。

大好きなのは本当だけど、そんなことがあったんなら信じてもらうことはまず不可能。


別れたくないのに、なんでそんなことしたんだろう。