月曜日。
俺は母さんに買ってもらって結局、着る時がなくて着てなかったオシャレな感じの服に身を包み、チェリーガールが待ってる駅前へ急いだ。

早く会いたいという欲が俺を近道へと誘導した。
人通りの少ない路地裏。
駅までの道のりで一番の近道とされるそこを、全速力で走る。



「ぃだっ……!」

突然、鋭い胸部の痛みに襲われた。

俺は歩くことも出来なくなって、その場に崩れた。

この時、なんでか俺は一番最初にチェリーガールにメールを送った。
119に電話するでもなく、親に助けを求めるでもなく、チェリーガールに断りのメールを送った。
『行けないかも』って。



チェリーガールに送った後はもう気力なんて起きなくて、アスファルトの上で倒れてた。


薄れゆく意識の中でチェリーガール……咲良のことを考えた。
今までの思い出が走馬灯のように流れる。






願うことなら……。
もう一度あいつと。

そしたらきっと、素直になれる。










ずっと、ずっと、ずっと、ずっと。












好きだった。