『私猫好きなんだ♪お揃いだね。』
『お前、名前は?』
『私は小野陽菜。』
『俺は横山和人。よろしくな。』


そう言って初めて笑った顔が
見られた。


太陽に透けた髪が綺麗で
とてもかっこよかった。


『陽菜。』


い、いきなり呼び捨て⁉︎


『そのストラップ変えるなよ?ずっと猫のまんまにしてろよ?』


ドキン----


普通、知らない人とお揃いなんて
嫌じゃないのかな。


でも彼は嫌がるどころか笑って「変えるなよ」って言ってくれた。


彼の笑顔、そして同じストラップを
持っていたことに運命を感じ
私の心は怪盗みたいにさらわれてしまった。