次の日の朝、久しぶりに熱を出した。

「夜勤で休めないみたいなの。ご飯作っておいたからちゃんと食べてね」
「うん。ありがとう」

あー、頭痛い。
昨日大雨の中散歩したせいだ。
自業自得。

すると、携帯が鳴った。
重たい体を起こして、電話に出る。

「はい」
「おー俺だけど」
「あ…うん」
「昨日はありがとな。美味しかった!」
「…彼女さん可愛かったね」
「自慢の彼女」

自分で言って傷つくな、あたしのばか。

「ところで女ってプレゼント何もらったら嬉しい?」
「知らないよ。なんで?」
「明日彼女の誕生日でさ、俺こういうのわかんなくて」
「…へー。」
「へーってなんだよ!大事なことだろ」

…あたしが具合悪くて寝込んでることも知らないで、能天気なやつ。

「だってあたしに関係ないし。そんな大事なことなら自分で考えろ」
「なんかやけに冷たいじゃん。なんかあった?」
「…べつに」
「もしかして嫉妬?」

嫉妬…?

「お前俺のこと好きなの?」
「っ…ー」

感じていた違和感。
今までとは違う感情。
彼女ができた時、嫌だったのは?
相談されて、イライラするのは?
出来事が頭の中を駆け巡る。

…あぁ、そっかあたし
こいつのこと好きなんだ。