｢似合ってるっていうか、百合の為だけのドレスみたいだ。｣


そう言うと｢ありがと。｣と言う百合。

その後、少しの沈黙。

先に口を開いたのは百合だった。


｢ねぇ、凜。

辛い時もいつも凜が居てくれたから乗りきれた。

本当にありがと！｣


満面の笑みで言う百合に愛しくなる反面、
苦しくて仕方ない。


私が黙っていると何か言ってと笑う百合。

なぁ、今だけこの気持ちを口にすることを許して。


｢・・・・・・百合。｣


愛しい名前を呼ぶ。