「本当はこれからも応える気はなかった。

でもこの前久しぶりに百合ちゃんの笑顔見て、気になって。」


そう言う浬都は本気で、だから止めたいけど止められない。


「傷つけんな、百合の事。絶対に。」

浬都の目を見てそう言う。


「分かってる。
お前の分も、なんて言わねぇけど。」


私は何も言わず部屋を出た。

浬都に気持ちを言った事はない。


ただ、これだけ一緒に過ごしていればお互い気づくこともある。