「聞いて!凜!」

教室に入るなりご機嫌な百合が駆けてくる。

私は席に着きながら百合に聞く。


「何か嬉しいことでもあったのか?」

百合は顔を明るくさせ


「昨日ね浬都さんから連絡きてね、今度の休日出かけようだって!」


心臓が締まる感覚がした。
息がつまる。

何とか振り絞った声で

「よかったな。」

呟くようにそう言った。


「うん!」


百合は今までにないくらいの笑みを見せる。

君は知らない。

その笑顔で今どれだけ私の胸が締め付けられているか。


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コンコン

「入るぞ。」

カチャ