それから私は、卒業するまで中学にはいかなかった。少しの遊びかもしれないが教室に入れないというのは、私の浅はかなプライドが傷つけられたのだ。

音大付属高校に行くために、ピアノも声楽も、一日中歌って、ピアノを弾いた。
1月ごろからは、もう感情が皆無だった。
ただ、合格すればいい。
もう二中の生徒には会わなくて済むから。

エリに抱いた謝罪の感情は、1週間も足らずに消えてしまった。

クリスマスも、お正月も私は歌っていた。

そうしているうちに、試験の日は、来た。