美優が、エリの袖を掴んだ。
すぐ察した。
美優がやったのか。

ずっと仲良くしていた訳ではないが、美優からとしると割と堪える。
私は、リュックサックを背負ったまま、
ついさっきくぐった校門を、また出た。
今日くらいは、いいよね。
私が門を出た後、後ろでがしゃんと重たく鈍い音がした。真黒でところどころ錆びている門が
閉められた。

…朝ってこんな疲れるっけなあ。