その日の夜

誠也くんに声をかけて、受験の息抜きにでもと文化祭に誘ったら

快く頷いてくれた。

次は千紘に言わないとと思って、お風呂に入っている千紘を待っている。

……なんて誘ったらきてくれるかな。

そもそも来てくれるの?

来たところで女の子たちに騒がれるだけってわかったらこないんじゃ……

ふと、女の子たちに囲まれる千紘を想像してなぜか胸がちくりと痛む。

……なんか、嫌だな。

千紘ってやっぱり見た目はあんなだし、モテると思う。

そんなの前からわかってたけど、なにがこんなに引っかかるんだろう?

前までなら、女の子に囲まれてる〜なんて言って冷やかしてたくらいだったのに。