「着いたよ。」


快斗が足を止めたのはとても可愛いレンガ造りのカフェだった。


カランカラン

「店長、こんにちは。」


「おぉ、快斗。バイト以外で来るなんて珍しい。
おっ、お隣さんは彼女かな?可愛いねー。」


少し若くてチャラそう?な男の人が店長らしい。


まだこの人30まで行ってないくらいの年じゃないのかな。


「この子は渡さないですよー。」


快斗のその言葉に少しだけドキッとする。

「へぇ、あの快斗が彼女ねぇ。」


店長さんは小さくなにか呟いて何事も無かったかのように続ける。


「言われなくたってとりゃしねーよ。
ほら、お好きな席へどうぞ。」