「そういえば、いつもあんなに待ち時間よりはやいくくるの?もしかして時間、間違えた?」

バスに乗って座る準備をしながら思い出して快斗に問いかける。


もしいつもはやいんだったら私も早めに行ったらもっと長く会えるよね、なーんて。


すると快斗は顔をさらに真っ赤にして下をむく。


「杏奈が可愛すぎてナンパとかされてたら嫌だったから早めにきた。」


下を向きながら呟いた快斗にそんな理由だったのか、って少し笑ってしまうと睨まれたのは気づいてないふりをしよう。




「着いた。」


私達の目の前にあるのは映画館。


「何みたい?」


二人同時にスクリーンを見て同時に首を傾げる。


「ホラー以外ならなんでも大丈夫。」


そう、ホラー以外なら。

ホラーを見ると1日、いや1週間ぐらい寝れなくなる。


「俺もホラー苦手だからあれにする?」

よかった。快斗もホラー苦手なんだ。


なんて思いながら快斗の指さすほうを見ると英語が翻訳された有名な魔法学校のお話だった。


「うん!それがいい!」


そうすると快斗は慣れているように機械でチケットを買う。