しかしそれはある人によって遮られた。


「ごめん、翔真。

こいつ、俺のつれだから。」

そういって、後ろから腕をまわされる。


「え…っと」


話しかけてくれた人の横にいる人たちは冷やかしの声を入れる。


「あっ、もしかして杏奈ちゃん?

…そうか、この子が、」

と声をかけてくれた男の人がボソボソ話している。


「じゃあ、脅かしてごめんね。

また会ったら今度連絡先教えてねー。」

と言って手を振りながら男の人たちは人の群れにまみれていった。