しかし私は脳よりも先に口が先走る。


「私、快斗をそんな目で見たことなかった。」


やめて、止まって!止まってよ!

そう呼びかけているのに私の口は誰かに操作されているように勝手に動く。


「快斗は友達だと思ってたから。

ごめんなさい、私快斗とは付き合えない。」


そうすると快斗は悲しそうに笑って

「そっか。
分かった。ありがとう。」


そう言って私に背中を向けた。


きっとさっさと離れてくれ、という意味だろう。


違う!私はあんな事が言いたいんじゃないのに、なんで。
なんで口は止まってくれなかったんだろう。


私は目に涙をためながらその場を走って離れた。