「快斗?」


もう1度名前を呼ぶと

「わ、わりぃ。」


そう言って腕を離してくれた。


少し態度がおかしい快斗に質問する。

「どうしたの?
大丈夫?

もしかして満員電車苦手だった?」


でもどれにも答えてくれなくて、ふたりしかいないホームに静かな暖かい風だけが音を立てる。


しばらくして快斗が口を開いた。

「あのさ、










好き。

杏奈のことが出会った時から好きだった。」