｢ありがとうございます｡｣

そして、いつものようにへらっと笑うといつものように川波さんは顔を赤くする。

川波さん、今日よく顔赤くなるなぁ。
照れ屋なのかなぁなんて思ってみたり。


｢あっ、俺、次で降りないと｡｣

そういってドアの前に行こうとした川波さんが突然振り返って少し意地悪な笑みを浮かべて言葉を発する。


｢杏奈ちゃん、反省してくれてるんだよね｡｣

｢えっ、も、勿論です、｣

｢じゃあ、明日からってか今日から敬語と名字呼び禁止ね。快斗って呼んで｡｣


｢えっ、ちょ。｣


無理だと伝えようとすると駅に着いて出ていってしまった。