ﾋﾟｰ
ｶﾞｼｬﾝ

ｶﾞﾀﾝｺﾞﾄﾝｶﾞﾀﾝｺﾞﾄﾝ


えっと、川波さんどこだろ？


｢あっ、いたいた。杏奈ちゃんおはよ｡｣

｢おはようございます｡｣


笑顔を作って川波さんに挨拶する。

と、顔を逸らされる。

少し顔が赤い気が...。


気のせいか。


今日は瀬奈は遅刻するってさっきメッセージがきたからまだ時間はあるんだけど。


ふぅ、

ちゃんと謝らなきゃ。


意を決して川波さんに話しかける。


｢あ、あの、今日は川波さんに話さない、というか謝らなきゃいけないことがあって｡｣


｢ん？｣


｢えっと、あの、私、川波さんに一緒に行かせていただくのお願いしたのはもちろん昨日のことが怖かったのもあるんですけど、私、前から少し男の人が苦手で。昨日は黙っててごめんなさい｡｣


電車の中だけどお構い無しに思いっきり頭を下げる。

でも上から降ってきた言葉は予想してなかった言葉だった。