【杏奈 side】

気づいたら泣き出していた。


本当に怖かった。死ぬかと思った。


助けてくれた男の人は抱き寄せてくれた。

とてもその人の体温が伝わってきて人間の暖かさが伝わってきてとても安心した。



「大丈夫?落ち着いた?」


ようやく涙を止めることができた私は、質問に答えようとはじめて助けてくれた人の顔を見る。


「はい、大じょ

えっ?この間の。」


助けてくれた人はなんとこの間イヤホンを拾ったチャラ男さんだったのだ。