「そんな、迷惑だなんてとんでもない。
すごい嬉しい話だけど、でも...」


私のどこかのスイッチがバチッとすごい音を立ててONになった気がした。


「でもじゃない!!

快斗はどうか聞いてるの!
快斗なんてただ顔が良くて、むっちゃ恋愛に奥手で、無理にカッコつけようとして、文化祭の時なんか女の子に囲まれてヘラヘラして、繊細で純粋で、自分の負の感情は人に出さなくて人に心配かけるようなそんなやつだけど
私にちゃんと好きって何回も言ってくれて、私が気持ちに答えられるか分かんないのにずっとそばに居てくれて、いつも1番助けが必要になる時に来てくれて、かっこよくて、守ってくれて、優しくて、強くて...、

私には凄く快斗はもう大切なの!なのに、自分のやりたいことまで捨てて人を優先させないで。
快斗の人生は1度きりで快斗しか味わえないんだよ。
それなのに、自分の人生を自分で潰したらダメでしょ。今しかやれないことがきっとあるんだよ。

それは来年も一緒。来年にしか出来ないことがあるの。
来年、嫌々バイト漬けな生活になってる快斗を見るなんて絶対に嫌。だからちゃんと自分を持ってよ。
人の為ばかりに動かないで...。」