「それってどういう…」
「たっだいま〜!」
私が言いかけたとき、また可愛らしい声で満足げな顔をして帰ってきた乃々華ちゃん。
「乃々華、大丈夫だったか?」
「はん?あんなやつら余裕よ」
今度はドスの効いた声で話す乃々華ちゃん。
「ていうか、ちょろ過ぎて一発だったわ」
さらにドスの効いた声で……というか、ほぼほぼ男の声のような…。
「もっと強いヤツかと思って期待してたのによ」
の、乃々華ちゃん?
「そっか、そうらしいぞ七島」
ばっと、驚いた顔でこっちを向く乃々華ちゃん。
「え、ま、真奈ちゃん?」
あれ、さっきの可愛らしい声にもどってる。
「もしかして、今の全部…」
「聞いてたよな?七島」
「う、うん…」
わけが分からない。
これはどういうこと?
「まあ、そろっと気づいたかもしれないけど、こいつ、川瀬乃々華は……」
高瀬が乃々華ちゃんの髪の毛を掴む。
「あ、ちょっ!!!」
ズルッ
!?!?!?
乃々華ちゃんの髪の毛がとれた!?!?!?
…って、よく見たら本物の毛はあるみたい。
黒髪の短髪…。
え、じゃあさっきのはカツラ!?!?
「そう、こいつの本名は川瀬信彦、正真正銘の男だ」
えええええええええ!?