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花火大会当日、今日は17時にみんなで待ち合わせ。
女子はできるだけ浴衣で、男子はできるだけ甚兵衛で、という約束の元、私は前から持っていた浴衣に袖を通す。
高瀬の好み通り、目はつり目にアイラインをし、ほっぺは赤めのチークにした。
これが…高瀬の好きな顔なんだよね?
なんだか、私らしさの欠片もない顔だけど…。
そんなこんなで、あっという間に約束の17時を迎えようとしていた。
やばば!急がなきゃ!
花火大会の会場まで30分はかかるのに、時刻はもう16時45分を指している。
大遅刻だよ〜!
凛にLINEで遅れる、と報告してみんなに伝えてもらうことにした。
はあ…出だし最悪すぎ…。
高瀬もこれでルーズな女って思っただろうな…。
そんなとき、ピロンとLINEの通知オンが聞こえてきた。
凛かな?と思い、スマホの画面を覗くと…
高瀬 快斗
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七島ー大丈夫か?
と映っていた。