花火大会まであと3日!
…というところで、私、七島真奈は衝撃的なニュースを聞いてしまいました。
「た、高瀬の好きな人ぉ!?」
「うん、なんか聞こえちゃったんだよね…高瀬が男子と話してるときに」
なんと、凛が高瀬の好きな人を聞いてしまったらしい。
うそでしょ…高瀬に好きな人がいたなんて……。
「あ、好きな人って言っても、好きなタイプって感じだと思うんだけどさ」
へ?好きなタイプ…?
なんだ…よかったあ…。
ふぅ…と安心そうな表情をすると、
「あんた、今心の内でほっとしたでしょ?」
と、凛が鋭く指摘してきた。
ギクリ
「それじゃあダメなのよ!あんたの惜しいところはそこなのよ!」
う…凛の説教タイムだ…。
「ま、今日のところはやめておいてあげるけど…」
あれ、今日は説教タイムないんだね。
「それより、あんた高瀬の好きなタイプ知らなくていいの?」
それは是非とも聞きたい!!!
「教えてください凛様!」
「ははは、教えてやろう小娘!」
なにこの茶番…。
「それでね、高瀬の好みはね…」
ゴクリと息をのむ。
「つり目でほっぺたが赤い子なんだって」
「……え?」
おほほ、もう茶番はいいですのよ、凛。
それでも凛は真顔でいる。
「え、ガチ?」
「うん、そう言ってたよ」
え、待って、高瀬の好みがよく分からない。
ほっぺたが赤いってどういうこと!?
チークをがっつりしていけばいいの!?