桜が満開の春。スーツに包まれた私は期待と不安に押しつぶされそうになっていた。


白城 麗華 ハクシロレイカ 18

この日私は第一志望だった大学に入学した。ていっても指定校推薦だったから余裕だった。
ここは地元で有名な学園の中の女子短期大学。
同じ高校から来た人はいない。つまり私は1人。

「…っここどこ?!」
思った以上に学園が広く完全に迷った。
その時…貴方に会ったんだ…。
貴方は優しく笑いかけてくれたね。
「どうしました?会場はここを真っ直ぐ行ったところですよ。ご入学おめでとうございます」って…。
貴方の笑顔を見て思い出したんだ…あぁあの時の人だって。
また助けてもらったね。貴方は覚えていますか?
一年前のあの日のことを…