昨日、大輝と乃々香と乃々香の友達の中西さんと、放課後に文化祭の企画について色々話した。


気づけば30分以上経っていて、帰る頃には教室に人はいなくなっていた。



結局、お化け屋敷か脱出ゲームがいいねって話になって、まだ何も書かれてない後ろの黒板にその二つを書いて帰った。





そして次の日である今日、つい先程の帰りのHRで俺等のクラス企画が決定した。



「文化祭、お化け屋敷になったね。」

斜め前に座る乃々香は、決まった途端、俺の方に笑顔を向けた。


右手で小さくガッツポーズしてる。



「うん。乃々香、俺の分も準備頑張って。」

その笑顔につい頬が緩んでしまいそうになって、言葉を返しながら机に伏せて口元を隠した。



「あほか。一緒に準備するんだよ!忘れてると思うけど、私達文化委員ですよ。」

頭に痛くないパンチが入る。


「っ…、忘れてた。」

そういえば、この前委員会決めたなぁ…。



文化委員が4名で、乃々香と中西さんが先に選んでて、俺と大輝も他にやりたいのないからそれ選んだんだよな。


すっかり忘れてた。



「やっぱね。まぁ、4人で頑張ろ!」

「おう。」

買い出しとかも文化委員がしたりするんだよな。


面倒くさいけど、知ってるメンツだし結構楽しくなりそ。



「お化け屋敷になったな。」

さっき言われたことを、今度は大輝に言われた。


「だな。」

「お前準備ちゃんとしろよ。」

「お前もな。」

「言われんでもするわ。」



それから少しずつ文化委員を中心に、内装や外観のデザインとか、誰が何を準備していくかとか、を決めていった。


最初は皆、クラス替えしたばっかだし、あまり意見を出さなかったけど、段々出してくれるようになった。



まだちゃんとした準備には取り掛かってないけど、結構ワクワクしてきた。