久々の学校は疲れた。
大きく伸びをして机に伏せる。
今人多いし、もう少ししてから帰ろう。
「乃々香。」
大輝の声だ。
教室は騒がしかったけど、席が近いから二人の会話が嫌でも耳に入って来た。
二人でどっか行くんだ。
まぁ、俺には関係ないけど。
……聞きたくなかった、なんて。
二人の声が聞こえなくなってから体を起こした。
俺も帰ろ。
帰ってゲームしよ。
友達がまだ教室に残ってたからゲームに誘った。
結局、章悟と匡平、智也、俺の四人で、俺の家でゲームする事になった。
ゲームの最中、何度か頭に二人の姿が浮かんだ。
「あー!くっそ、死んだし!」
何時もならもっと出来るのに。
「お前今日調子悪くね。」
友達の一人の章悟がテレビ画面に目をやったまま、そう言った。
「久々の学校で疲れた。」
その場に倒れこむ。
調子悪いのは嫉妬とかじゃなくて疲れてるからだ。
そう自分に言い聞かせた。