水を流す音、それからトイレのドアがカッチャンと開いて、男の人が出てきた。 見知らぬ男の人だ。 歳はいくらか私よりは若いだろうか……20代前半くらいとみた。 「あ、おはよう……ございます……。」 彼は私にそう言った。 「あ、おはよう……ございます……。」 私はなぜか彼にそう返して、トイレに入って昨晩、飲み食いしたものを下品に、情けなく吐いた。