そういう意図があって、 病院は研修医ではあったが、 彼に匙を投げたのだった。 彼自身の心の問題が解決し、 感情を表に出すことができれば、 他人の気持ちも理解できるようになり、 怪我や病気に悩む患者に寄り添うことができるだろう。 医者として成長するために課せられた試練であると、 そんな期待がこめられていた。 それを含めた「期待の星」であることは、 彼は知る由もないのであった。