目に飛び込んできたのは、 リビングでお皿を手にし、 持っている高さから次々と 落として割っている里母の姿だった。 更に驚く事に、 けたたましく割れる音を 楽しむかのように笑っている。 止めるどころか 声を掛けることさえ出来ない。 ただじっと、自分の身を潜めるように 見つめることしか出来なかった。