里親夫婦からの虐待は日常茶飯事の こととなった。 ある時、いつものように受けていた暴力の痛みの他に 突き刺さるような鋭い痛みが、 自らの胸に走る。 余りに突然のことで、頭で何が起こっているのか理解できない。 ハッキリと分かるのは、 息をするのを忘れてしまうくらいの 胸の痛みだった。 愛夏はその痛みに逃れるかのように、 そのまま意識を失った。