それからの入院生活は医師と愛夏の 壮絶な戦いとなった。 何しろ、今まで虐待を受けてきたことで 触診のために手で触れようとしても、 見るからに身体を ビクッと反応させて怯えるので 医者も安易に手が出せないのであった。 さらに喋ることも、 ましてや笑うことや泣くこともしない。 無表情・無感情で何を思っているのか 何を考えているのかが分からなかった。 それが余計に医者達の頭を悩ませた。