~楓said~
愛夏ちゃんが姿を消してから、
柊耶は周りから見てもいつもの倍以上、
仕事に打ち込んでいる様子だった。
彰によれば、事実を受け止めたくなくて
現実逃避してるようにしか見えないと言っていた。
俺も、彰も柊耶が心配で声を掛けようか迷っていた。
けれど、返って癪に障ると思って暗黙の了解としてそのことに触れないでいた。
それでもこの所、柊耶の様子がいつもよりおかしいから気になっていた。
柊耶の体調も心配だし、
やっぱり今日あいつの診察室に行くか。
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午後の外来後、柊耶の診察室に向かう。
ノックをするがなかなか返事が返ってこないので、そのままドアを開けて中に入る。
そこには、机に突っ伏して寝ている
柊耶の姿があった。