ガラッと開いたドアの向こうには
ハッと目を見開いてる愛夏の姿。
男はフッと笑みを浮かべ病室に入る。
「やぁ、こんにちは愛夏ちゃん。
僕のこと覚えているかな?」
そう口を開くと、愛夏の目の前に近寄る。
愛夏は固まって動かない。
「また君に会えて嬉しいよ。
君もそう思うだろう?」
男は動かない愛夏の見て、察したように話を続ける。
「あぁ、君のお母さんかい?
今頃、家で君の帰りを待ってるよ。」
「迎えに来るのが遅くなって悪かったね。
さぁ、一緒に家に帰ろうか。」
男がそう言うや否や、
愛夏の目の前は真っ暗になり
スッと意識を手放した。