「そして、今大会優勝者には…」

ここで一旦溜めるアマリリス、上手い。

「故・勅使河原 慶晃公の隠し財産、通称『勅使河原埋蔵金』!」

「あー、見つけたんですかぁ」

アマリリスの言葉を聞きながら、リュート達の背後から古奈美とベルが現れる。

「古奈美?お前も来てたんか」

「来るに決まってるでしょ。リュート君どうせ無茶やろうと思ってるんでしょ」

頬を膨らませる古奈美。

「勅使河原さん、勅使河原埋蔵金ってアレですか?お父様が生前にコツコツ貯めてたっていう…」

「はい、へそくりです。お父様、意外と倹約家だったんで」

沖田の問いかけに、古奈美は頷く。

「幾らくらいあるの?」

更にベルも問い掛ける。

「んー…」

古奈美は顎に人差し指を当てた。

「生前お父様は、3000億円くらいって言ってましたけど」