近付こうとする伊蔵に。

「!!」

大典太を抜刀した沖田は一足飛びに間合いを詰め、押し通る!

体格では遥かに劣る沖田が、伊蔵を確実に押していた。

「ダンドリッジ先生」

「ああ」

寝ていると思われたダンドリッジが、返事をする。

「マスター達は俺が預かる。貴様はそいつを退けろ」

古奈美達の事は心配ない。

彼女達から伊蔵を引き離す沖田。

「いい刀だ」

沖田と鍔迫り合いしながら、伊蔵が言う。

「ヒノモトの刀工でも、そこまでの業物を鍛える者はいない。余程の鍛冶師だな」