彼女の言い分は却下され、自警団幹部達の話は纏まった。

「気になるのは…リュート・グリフィノーと勅使河原 古奈美だな」

近藤が呟く。

「勅使河原は有能な十一番隊隊長だったが…自警団と袂を分かち、今は独自に風紀取り締まりをしている。その勅使川原が、上手くリュート・グリフィノーを丸め込んだようだ」

「反乱分子となり得ますか」

「……」

土方の問いかけに、近藤は押し黙った後。

「奴は出来る。そして俺の思想とは共鳴し得ない」

窓の外を眺めながら言った。

「じゃあ」

沖田が人差し指を立てる。

「近藤さん、命令しちゃって下さいよ。リュート君と勅使河原さんを潰しちゃえって。リュート君はともかく、勅使河原さんは人望で隊員達に慕われていただけで、実力は幹部連の中では最下位でしたから。どうって事ありませんよ」