「でも」

近藤の言葉に、異を唱える者。

彼女は近藤とは少し離れた場所で、不安そうな表情で話を聞いていた。

「生徒達は自警団の風紀取り締まりに不満を感じてるわ。引き締めが必要っていう言い分も分かるけど…それを力尽くや強制で行うのは…」

「黙ってもらおうか」

土方が彼女の言葉を遮る。

「増長し、緩み切った生徒達には、一度冷え切った冷水を浴びせかけて目を覚まさせてやる事が必要なのだ。ぬるま湯に浸かって弛み切っている連中を目覚めさせるには、荒療治も致し方ない」

「僕は難しい事は分からないけれど」

笑顔のまま、沖田も土方の言葉に続く。

「近藤さんや土方さんがそう言うなら、従いますよ」