ミチルはこんなに重いことを

言われると思っていなかったのか

顔を下に向けていた。

「私にはカケルの家族のことをどうこう

口出しできる権利はないけど、

はっきり言えるのは、そんな両親でも、

カケルを産んで、カケルをここまでしっかりと

育ててくれたことは

お手柄だったなぁってことだよ。」

いつの間にかミチルと目があっていた。

嘘偽りとは思えないその目は

純粋で綺麗だなぁと思った。