「俺の両親、家にいるときのほうが

少ないんだよなぁ~。」

「そうなの?

私もお母さんが働いてるから、

小さい頃から一緒にいる時間が少なかったんだ~。

小さい頃はそれなりに寂しかったけど、

今はそこまででもない。」

口ではそんなことを言いながら

少し辛そうな顔をするミチルを

もっと困らせたいと思った。

「仕事か。

俺の母親は違う男にうつつをぬかして、

ほとんど帰ってこない。

父親は月に1度帰ってきたら良い方で、

帰ってきたら帰ってきたで母親にDVだぜ。」