俺は、袋に入ったビールを投げた。
「おい、心!帰れって言っても沙羅は、どこにも行くところが…」
「俺には関係ない!誠!お前も帰れ!」
「心…」
「心!ちょっと落ち着けよ!なっ!?」
「落ち着いてる!」
誠は、俺の肩に腕を乗せた。
「今日は、しょうがない!なっ!こんな夜中に女を一人歩いてたら変な野郎に連れていかれるだろ?!今日だけ!沙羅を泊めてやれ!」
「はぁー!?バカ言うな!」
「まぁまぁ!俺も今日は、泊まっていくから!なら良いだろ!?なっ!」
「心!お願い!今日だけ!ねっ!?」
誠と沙羅は、何だか変に気があっていると言うか…誠が、泊まると言う約束と今日だけと言う沙羅の言葉もあって、俺は承諾してしまった。
誠と沙羅は、施設に居た時の話で盛り上がっていた、誠と沙羅は二人で酒を全て飲み、沙羅はベッドに寝てしまい誠は、ベッドの横で上半身裸で寝てしまった。
「はぁー…最悪だ…」
俺は、部屋に散らかった空き缶を拾いながら呟いた。
俺はキッチンに立って、ゴミ袋を置いた。
「心」
酔って寝たはずの沙羅が、俺の背中に抱きついてきた。
「沙羅…やめてくれ」
俺は、背中に抱きつく沙羅に言った。
「嫌…」