「セラ!やっぱり俺は諦める事出来ない!セラを愛しているんだ!セラが苦しい時辛い時も、俺が居た…だから、この先も俺は、セラの傍に居たい!」
「…ごめん、直君…私…」
《!!》
(ドンッ!!)
「やめて!!」
私は、直君を突き放した。キスをされた…さっき私は、心と唇を…。
「ごめん…でも俺は!」
「さようなら!!」
私は、唇に手をあて家に入り、自分の部屋に入った。
「最低だよ!」
私に隙が、あったから…私が、もっと!。
「ごめんなさい…」
私は唇を噛み締めた。

――家の前まで来ると部屋の灯りが点いていた。
「誠…?」
玄関を開けると汚い靴が置いてあった。
「お帰り!」
部屋の奥から誠が顔を出し言った。
「来てたのか」
「おう!ビール貰ったよ!」
「あぁ」
俺は、冷蔵庫からビールを取り、渇いた喉を潤した。
「はぁー!旨い!」
俺は、ビール片手にベッドの角に座った。
「さきいか喰うか?」
「いらん!」
誠は、さきいかをライターで炙って喰っていた。
「うめー!あっ!!心!そう言えば心の家に来る途中沙羅に似た女を見てさぁ!声掛けようと思ったけど、男と話してたからやめたんだけど、似てたなぁー!」