「伝えた…」
「はぁ?!」
誠は、俺が投げた缶を握り締め、俺の隣に座った。
「何だよ!暑いから傍寄るな!」
「おい!伝えたって?!何をだ!?…もしかして!心、お前!?」
俺は、誠から離れ扇風機のスイッチを入れ座った。
「おい!心!?」
「伝えたんだよ…俺の気持ちを…セラに」
「つまり、好きだと?!」
「あぁ…そうだ」
「で!?セラの返事は?!」
「…」
「おい!?どうなんだ?」
「セラも、同じだ」
俺の言葉を聞いた誠は、体中の力が抜けたかの様に大の字になった。
「はぁー!やっぱりな!!両想いってやつかぁー!」
「…」
「でも、心!お前…」
誠は、ガバッと起き上がり、俺の顔を見た。
「誠の言いたい事は分かってる…平気だ、今までの遊びとは違う、俺はセラを大事に…幸せにしたいと思ってる…」
「…心」


――長い一日が終わり、気が付くと時計の針が12時を過ぎていた。
《心の人柄を……》
(ゴホッ)
私は、静かに乾いた咳をした。


――俺は、誠に全てを話し、誠は俺の話しに納得し、誠は、祝杯だっと言ってビールを呷った、誠は酔い潰れベッドに倒れた。
「…心…よかっ…たなぁ…」
「ありがとう」