「セラの気持ちは、どうなんだ?」
「私の気持ちは…」
私は、落ち着きを無くしていた。
「セラ、あなたの本当の気持ちをいいなさい…」
そう言って、おばちゃんは私に向かって、頷いた。
「私は…私の気持ちは………………私には、好きな人が居るんです!……直君、だから…だから!」
「知ってる…セラが好きな相手も…だけど、俺は彼がセラを幸せに出来るとは思えない!」
直君は、私に向かって、堂々と意志を伝えた。
《直君!》
私はテーブルの下で両手を強く握り締めた。
「…幸せか、不幸せかは私が感じる事でしょう!?他の人に、兔や角言われる事は無いわ!」
私は、直君に向かって強い口調で言ってしまった。
「セラ!落ち着きなさい」
気付くと、おばちゃんは私の肩を抱いていた。
「セラ…」
直君は、悲しげな目で私を見た。
「セラ、直の気持ち俺には、分かる…」
「おじちゃん!?」
(バンッ!!)
私は、テーブルを両手で叩いた。
「惚れた女を自分の手で幸せにしたいと、男は思うんだ」
「でも私には!…」
「セラ、分かっている…直、悪いが時間をくれないか?!」
「えっ?!時間ですか?」
「あぁ…必ず返事はする、いいか?」